これまでの金利の推移と変動
金利の推移:フラット35の場合
金利がこれまでどのように推移してきたのかを具体例で見てみましょう。まずはフラット35のケースです。フラット35は最長借入期間が35年間ですが、借入期間が20年以下のものや21年以上のもの、融資率が9割以下のものや9割を超えるものなど様々な商品があります。代表的なものを取り上げたいと思います。
まず返済期間が21年以上で融資率が9割以下の場合ですが(参考URL: https://www.flat35.com/kinri/kinri_suii.html)、平成22年4月は最高金利が3.590%でした。そこからは下降気味になり、同年の11月までは最高で3.2%という金利を記録しました。その後は上昇に転じ、23年の5月には最高金利が3.580%になります。しかし再び下降します。横ばいの時期を交えつつ、平成25年5月には2.760%にまで下がります。その後1時期3.000%を記録するものの緩やかに下降曲線を描きます。そして平成28年3月には2%台を割ります。その後平成30年の1月に至るまで1%台を記録し続けました。同年2月からは2.050%を回復したものの、ほぼ横ばいの状態が続いています。
金利の推移:民間金融機関の金利の場合
続いて民間金融機関の金利の場合です(参考URL: https://www.flat35.com/loan/atoz/06.html)。データを少し古目に摂りますが、昭和59年から昭和62年にかけて変動金利型は金利が一気に落ち込みました。昭和59年時点では8%少しでしたが、昭和62年には5%近くにまで下がっています。しかしその後平成3年に至るまで急上昇します。5%から8.5%ほどにまで上昇します。この急上昇の理由はバブルによるものです。ただしバブルが崩壊したため金利も再び急降下します。平成5年頃までには4%を割り込み、その後わずかな上昇を遂げるものの、全体としては2%台前半まで下がりました。その後はほぼ横ばいの状態が続き、平成30年7月時点でも2.475%となっています。
固定金利期間選択型(3年)は、平成7年時点では4%台前半でした。その後は平成8年頃まで2%近くにまで加工し、平成18年頃までは2%~3%台を推移していました。しかし18年から20年くらいにかけて3%台後半にまで上昇します。その後わずかに下がり、平成30年7月時点では2.95%となっています。
固定金利期間選択型(10年)は、平成9年頃から最近まで2%台後半から4%台前半をずっと上下しています。平成30年7月時点では3.30%です。
現在は超低金利時代
両者の推移をみると明らかな通り、金利はここ最近はずっと下降傾向にあります。結論から述べると現在は超低金利状態と言えるでしょう。日銀によるマイナス金利政策により、この超低金利時代を迎えることになりました。ただし今後金利が低迷したままかどうかは断言できません。今後底を売って上昇に転じる可能性は否定できません。そのため超低金利時期に固定金利でローンを組むことが得策となる可能性があります。上昇し続けた場合、変動金利では支払額が膨らむ恐れがあるからです。いずれにしてもこれから新たに住宅ローンを組む予定の方は、プロのアドバイスを検討する事から始めると良いでしょう。