元金均等返済方式での返済事例
元金均等返済方式の基本ポイント
元金均等返済方式の基本ポイントは、毎月一定額の元金を支払っていく事です。それに加えて利息支払いを行います。この方式の場合は、元利均等返済方式と比較して当初の支払い金額が多くなるものの、最終的な支払い金額において安くなります。この点を踏まえた上で、元金均等返済方式の支払いシミュレーションを2ケースほど見てみましょう。
元金均等返済方式での返済事例1
最初のケースです。借入金額は1,000万円として、返済期間が20年の場合を考えましょう。ボーナス返済は無しで、固定金利は3.0%に設定します。このケースにおいては、最終的な支払い金額が概算で約13,012,429円となります。1年目の12回目の返済額は約65,521円となり、5年目の60回目は60,521円、10年目の120回目54,271円、15年目の180回目は48,021円、20年目の240回目は41,691円となります。利息の支払合計額は3,012,429円となります。
元金均等返済方式での返済事例2
続けて2ケース目です。借入金額は2,000万円と倍増します。返済期間は30年間とケース1よりも10年間長めに設定します。ただし固定金利は1.5%と50%カットして見てみましょう。この場合、1年目の12回目の返済額は79,791円、5年目の60回目は76,457円、10年目の120回目は72,291円、15年目の180回目は68,124円、20年目の240回目は63,957円、25年目の300回目は59,791円となります。最終支払額は24,512,368円で、利息支払い合計額は4,512,368円となります。ケース1と比較した場合、支払合計の差は約11,500,000円です。利息支払額の差は約150万円となります。金利差が倍あるため、10年の返済期間の差と1,000万円の借入額の差があるにも関わらず利息額の差は極端に開いてはいません。
低金利の場合は元利均等でも元金均等でもそれほど違いはない
元利均等の方が良いか元金均等の方か良いかという点はこれから住宅ローンを組む方には興味があるポイントでしょう。結論から述べる場合、金利が超低金利の場合は両者にさほど違いはありません。一般的には元金均等返済方式の方が総支払額が少なくなります。とはいえ、仮に借入額を3,000万円、借入期間を35年、固定金利0.5%という金利で計算した場合、元利均等返済方式では総支払額が3,271万円に対し、元金均等返済方式では3,263万円となります。両者の差はわずか8万円です。この8万円の差を重視して元金均等返済方式を選択することも悪くはありません。ただし元金均等返済方式では、月々の返済額が多少なりとも変動するため、支払い計画を可能な限り分かりやすくしたいという方には不都合かもしれません。元利均等か元金均等とかは、支払い金額の推移や金利など総合的な視点から選びましょう。