過去に債務整理していると住宅ローンは利用できない？

債務整理とは

「不況からなかなか脱せない」と言われている今の日本において、家計に行き詰ってしまう世帯は非常に多くあります。住宅ローンや自動車ローン、教育ローンなどを数多く抱えている家庭においては、余計にやり繰りは難しくなるでしょう。最悪の場合、債務整理という状況に陥ることになります。債務整理とは、借金の減額や支払い猶予を実現するための手続きのことです。少し乱暴な言い方をする場合、借金を返せなくなった方が通常の返済プランから解放されるための手続きと言えます。債務整理には、任意整理、民事再生、自己破産といった方法があります。
任意整理では借金の減額や金利の見直しなどを当事者間で行います。この手続きに成功する場合、毎月の返済金額の減額が可能になり、無理のない返済を続けることができます。（個人）民事再生は裁判所を交える手続きです。返済が困難である旨を裁判所に認めてもらい、借金を減額してもらって3年～5年かけて返済していく手続です。この手続きを行う場合、住宅などの財産は残しておけますが、特定の職業に就けないという制限も加わります。最後に自己破産ですが、これは債務の支払不能を裁判所に伝えて支払義務を免除してもらうことです。この手続きでは住宅や車などは手放さなければなりません。

過去に債務整理していると住宅ローンは利用できない？

過去に金融事故を起こして債務整理している場合は住宅ローンを利用できないと思う方もいらっしゃいますが、状況によります。起こした金融事故の記録は信用情報機関に記録されます。その機関については5年~10年ほどです。この記録があるうちは、新たな住宅ローンを組む事は難しくなるでしょう。しかしその記録が消えた後は審査に通る可能性は十分出てきます。債務整理=一生住宅ローンを使えないというわけではありません。

金融事故を起こした相手の機関では難しい

新たな住宅ローンを組めるとしても、かつて金融事故を起こした金融機関の提供するローンは難しいでしょう。例えばある銀行からの債務を返済できず債務整理をした場合、その銀行は損失を被ることになります。仮に信用情報機関からの記録が抹消されたとしても、その金融機関独自の記録には残っています。かつて債務を履行しなかった相手に再び多額の貸し付けをしたいと思うはずはありません。そのためかつて債務整理をした方は、それ以外の金融機関を対象にする方が賢明です。